記事詳細

【大前研一 大前研一のニュース時評】メルケル氏引退も…EUが放っておかない (2/2ページ)

 しかし、メルケル首相自身は後継者を育てていない。後任には側近のCDUのクランプカレンバウアー幹事長や、難民受け入れ政策の批判の先鋒に立った保守派のシュパーン保健相などの名前が挙がっているが、無名の人が頭角を現してくる可能性もある。

 一方、メルケル首相はまだ64歳で若い。実績も優れているので、欧州連合(EU)強化のため、欧州委員会の委員長になる可能性もある。

 ルクセンブルクの元首相で、現在は欧州委員会委員長のユンケル氏らと連携をしていくことになれば、債務残高がGDP比ですでに130%を突破しているイタリアの構造的な経済問題などにもメルケル流の辣腕(らつわん)を振るうことができるのではないかと思う。私はそっちのほうに期待している。

 かつて、イタリアのプローディ首相が欧州委員長になって、再び首相として戻ったという例もある。メルケル首相は「政界を引退する」と言っているが、ドイツはともかくEUは放っておかないんじゃないかと思う。

 さらに、このような人には国連事務総長などの役割も考えられる。「これで終わり」ということにはならないのではないか。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

関連ニュース