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【高橋洋一 日本の解き方】国民健康保険の「外国人特権」、わずか3カ月で加入が可能に… 省令改正で1年に戻すべきだ (2/2ページ)

 こうしてみると、世界に誇れる日本の皆保険制度に、わずか3カ月の在留資格で加入できるというのは、外国人への義務付けというより「特権」といえるものではないか。

 実際、この仕組みを悪用する例が後を絶たない。これを現場レベルで取り締まるのは困難だ。悪用例が目立ち始めたのは、12年の民主党政権時代からである。

 同年にわずか3カ月での在留資格によって国民健康保険に加入できるようにされたのは、法改正ではなく、厚生労働省の省令改正によるものだ。

 この省令改正措置に対して、パブリックコメントとして、「外国人の国保加入資格を現行のまま在留期間1年とすべきだ」という意見も出た。それに対する厚労省担当課の見解は、「住民基本台帳法の改正により、3カ月を超えて在留する外国人は住民となる」という形式面だけで、国民健康保険の対象になると判断しており、政策的に稚拙であると言わざるをえない。もっと海外の事例を調べたうえで、法改正により、国会の場で議論すべきだった。

 せめて従来通りの1年の在留資格で国民健康保険加入に戻すべきだろう。法改正ではなく省令改正措置で行われたということは、逆にいえば省令改正で対応することも可能ということだ。

 さらに、ビザ取得の際に、一定の民間保険への加入を事実上課してもいいだろう。海外ではよくある話だ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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