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【高橋洋一 日本の解き方】税収ようやくバブル期超え…罪深かった平成の消費増税 財政再建も経済成長が有用 (2/2ページ)

 それを思うと、平成の時代に行われた消費増税は罪深い。1989年の消費税創設は、時代がバブル期で、物品税廃止などもあったのでまだよかったが、97年と2014年の消費増税はひどかった。デフレから脱却する前に増税したものだから、景気の腰折れを招いた。

 消費税率を上げると、たしかに消費税の税収は伸びる。逆にいえば、消費税はフラット税率なので、増税つまり税率変更しないと大きな増収になりにくい。ただ、増税すると、景気が悪くなって、法人税と所得税は伸びない。

 一方、景気を維持していると、法人税と所得税も伸びる。法人税は累進課税ではないが、景気が良くなると赤字企業が黒字企業に転換するので、税収の弾性値(名目GDPの1%増加に対する税収の伸び率)は「1」よりはるかに大きい。所得税は、そもそも累進税率を採用しているので、税収の弾性値が「1」より大きくなっている。これらの結果として、税収全体の弾性値は「3」程度になっている。

 ということは、消費増税よりも経済成長の方が、無理なく税収増を期待できる。筆者は財政再建の必要性は現時点では少ないと考えているが、財政再建の必要性を強調する論者にとっても、少なくとも、経済成長と財政再建の両立を図るには、消費増税はまずいだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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