記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】ルノー支配にこだわる仏政府 高失業率なのに緊縮路線強行…マクロン氏へ国民の怒り爆発! (1/2ページ)

 日産自動車をめぐる事件でも話題のフランスのマクロン大統領だが、以前から仏政府は筆頭株主であるルノーへの支配を強めようとしていたことで知られている。最近では支持率の低下や閣僚の辞任、大規模な暴動などで逆風となっている。

 マクロ経済の重要な指標である失業率の推移をみると、フランスは2000年以降8%以上が継続している。07、08年には7%台だったが、リーマン・ショックを経て、09年9月には9・3%まで上がり、13、14年には10%台となった。今年10月時点でも8・9%と高止まりしている。

 このような動きは、欧州連合(EU)諸国ではイタリアでも見られるが、現時点でもリーマン・ショック後と同水準の失業率というのは情けない。EU全体の失業率をみても、リーマン・ショックの1年後の水準は9・3%だが、現状では6・7%まで下がっている。EU内のライバル国であるドイツは、リーマンの1年後が7・8%、現状が3・3%と、フランスとは段違いのパフォーマンスだ。

 ちなみに日本は、リーマン1年後の水準は5・5%だったが、現状は2・4%。米国はリーマン1年後が9・8%、現状は3・7%だ。

 他の先進国ではリーマン・ショック後に上昇した失業率が、金融緩和によって下がったにも関わらず、フランス経済は、失業率が高止まりしているのが最大の問題だ。ユーロ圏では金融政策は欧州中央銀行が行うのでフランスもドイツも同じ立場だ。それでも差が出るのは労働市場の構造問題があるからだ。フランスの労働市場は極めて硬直的であることはよく知られている。

関連ニュース