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【高橋洋一 日本の解き方】米金利逆転が示す景気転換点 日本の長短金利があぶり出す日銀の「消極的緩和姿勢」 (1/2ページ)

 米国で、景気後退の予兆とされる「長短金利逆転」に近づいていると指摘されている。一方で日本国債の長期金利は4カ月ぶりの低水準で推移している。こうした金利の動きは景気動向はどう反映しているのか。

 まずは金利の決まり方を考えよう。基本的に短期金利は政策金利動向を反映すると考えられる。一方、長期金利は将来の短期金利を反映すると考えられる。つまり、2年物の金利は1年物の金利と1年後の1年物の金利を反映、3年物の金利は2年物の金利と2年後の1年物の金利…と以下同様に考えられるので、結局、長期金利は短期金利と将来の短期金利を反映するものになる。

 したがって、長短金利逆転(逆イールド)は、将来の短期金利が今より低くなることを意味するわけだ。

 将来の短期金利つまり政策金利が今より低くなるというのは、将来の景気が良くないことを暗示している。このため、逆イールドは景気の転換点を示唆している。歴史的にも逆イールド化はある程度の確率で景気の転換点を示してきた。

 逆イールドになった米国においては、「インフレ加速・利上げ継続」から、「インフレ打ち止め・利上げ停止」を意味する。ただし、今回逆イールドになったのは、3年物と5年物だ。4日時点で2年物は2・78%、10年物は2・91%とまだ0・13%のスプレッド(利回り差)の「順イールド」だ。この意味で、まだ全面的な逆イールド局面にはなっていない。

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