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【高橋洋一 日本の解き方】元になったのは民主党政権下の法律なのに… 改正水道法に反対した“変節漢”にあきれる (1/2ページ)

 臨時国会で成立した水道法の改正については、以前も本コラムで取り上げたが、いまだに「海外ではトラブルが相次いでいる」など危惧する声が出ている。

 事業体を経営形態で分類する場合、(1)直轄公営(2)公営委託(3)民営委託(4)民間会社-の4つがある。日本の上水道をみると、7000ほどの事業があり、そのほとんどは、(1)直轄公営である。ただし面白いことに(4)の民間会社も皆無ではなく、9件ある。

 一般的に「民営化」とは(4)のことを指す。(2)は特殊会社化、そして(3)が「官民連携」である。

 今回、成立した水道法改正は、(4)ではなく(3)の民営委託ができるようになった、といえば話が理解しやすいのだが、これも正確ではない。実は民営委託については、既に民主党政権下の2011年に成立した「改正PFI法」によってできるようになっていたのだ。

 今回の改正水道法は、この流れにあり、11年の改正PFI法に基づく民営委託についてのマイナー修正なのである。

 ただ、11年に成立した法律では、民間に委託する地方自治体が水道事業免許を返上せざるを得なくなるため、万が一のことが起きたときに行政が対応できなくなる恐れがあるとして問題視されていた。

 たとえるなら、自分で自動車の運転ができる社長が、お抱え運転手を雇ったら運転免許を返上しなければならない、というようなものだ。たとえ普段は運転しなくとも、万が一自分で運転せねばならぬ時のために、免許証はあったほうがいいだろう。

 今回の法改正はそういう意味合いのもの、つまり、11年法で認められた(3)民営委託をやりやすくするためのものだ。

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