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【高橋洋一 日本の解き方】「いざなぎ超え」景気に傷となった 消費増税の悪影響は見ないふり…景気腰折れの“悲劇”を繰り返すな (2/2ページ)

 この中では、大規模な金融緩和によって企業、収益指標や雇用指標は良かった。しかし、消費増税後は消費関連指標が悪かったので、結果として景気動向指数が悪化した。

 消費増税の悪影響について、本コラムの読者であれば、筆者が1年にとどまらず2年程度は継続すると主張していたことを記憶しているかもしれない。実際にその通りだったと言ってもいいだろう。

 最近の景気動向指数は増加している。といっても、その増加ペースがあまりに緩やかなために、一般の人にはなかなか認識しづらいのも現実だ。

 ところで、消費増税後の悪影響により景気が後退したとの見方について、この研究会はこれまで否定してきている。そのロジックは、12年11月の谷以降、明確に「山」が見つからないというものだ。それに、景気動向指数のもとになる経済指標の入れ替えという技術的な要因もあるとも主張している。

 しかし、正直にいって、景気動向指数(一致指数)のデータを素直に見る限り、消費増税の悪影響はその前後ではっきり出ており、筆者は研究会の意見を理解できない。

 研究会の座長は、消費増税しても景気への影響は軽微だと、消費増税前に発言したことがある。結果として間違いだったが、その後の研究会の意見が左右されたようにも思われ、すっきりしない印象だ。

 いずれにしても、消費増税さえなければ、誰の異論もなく戦後最長の好景気になっていたはずだ。

 そして来年再び消費増税すれば、景気の腰を折ってしまうことになるだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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