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【高橋洋一 日本の解き方】利上げに“消極的”トランプ路線…長期的にはFRBに影響出る 日米の為替は動きにくくなる (2/2ページ)

 しかし、トランプ氏の意見は、FRBの長期的な大きな方向性には影響があるだろう。というか、トランプ氏に共感したのかどうか、たまたま判断が似通ったのかどうかはわからないが、2019年の金融政策上の適切な政策金利についてFOMCメンバーの判断が大きく変化している。

 政策金利はフェデラルファンド金利だが、9月には2・00~2・25%から0・25%刻みで3・50~3・75%まで7グループに分かれ、中央値は3・1%だった。これで、年3回の利上げになると予想されていた。

 今回は、2・25~2・50%から3・00~3・25%までの4グループで、中央値は2・9%となった。これで年2回の利上げペースと予想された。

 もちろん、FOMCメンバーが適切金利の予想を変えたのは、実体経済の見通しが変化したという状況認識が前提になっている。9月と12月の見通しの中央値を比べると、実質国内総生産(GDP)成長率は2・5%から2・3%へ、インフレ率2・0%から1・9%へと下方修正された。

 米国が金融引き締めのペースダウンをする一方、日本は金融緩和のペースダウンだ。となると、両国の金融政策の差は、あまり変化がないことになる。これは為替市場に影響するだろう。為替は長期的には二国間の金融政策の差で決まるため、短期的な仕掛けは別として、総じて動きにくくなったはずだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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