記事詳細

【回顧2018】政治、企業、教育…あらゆる分野で感じる「遅れ」 政治ジャーナリスト・細川珠生氏 (1/2ページ)

★(3)

 私が選ぶ今年の漢字は「遅」だ。政治、教育を含む、日本のあらゆる分野での世界からの遅れは、果たして取り戻せるのかということを痛感する一年であった。

 まず、国会のたびに繰り広げられる強行採決と、深夜に及ぶ本会議の開催は、時代遅れも甚だしい。強行採決は、暴力沙汰の様相を帯び、とても子供に見せられない。学級会で、児童会で、生徒会で、そのような意思決定を行っている学校が、日本のどこにあるだろうか。

 近年、就職試験で重視されるのは、「コミュニケーション能力」である。高校受験でも二次面接にディスカッションを導入するところもある。つまり、自分の意見だけでなく、人の意見も聞き、理解したうえで、自分はどう考えるかという意思形成ができることが、社会で必要とされているはずだ。国会はまったくそのようにはなっていない。

 働き方改革を企業に「強要」しているのに、会期末となると深夜未明の採決を行うことも、議員はもちろんのこと、国会職員や政府職員などにとっては“ブラック企業”そのものである。

 国会質問の提出締め切り時間を早めるなど、多少の努力はしているようだが不十分である。早朝や夜の会合、深夜に及ぶ国会などを改めなければ、特に子育て中の女性議員は増えないことは明白だ。「ワークライフバランス」を重視したい若い世代にとって、政治や行政は魅力的な仕事場ではなくなっているだろう。

関連ニュース