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【大前研一 大前研一のニュース時評】「不満は首相に」ガス抜き戦略も…プーチン大統領に国民の不満爆発 (1/2ページ)

 ロシアのプーチン大統領は20日、年末恒例の大規模記者会見をモスクワで開いた。今回は国内外約1700人の記者が参加。質問者は大統領とぺスコフ報道官が選ぶので、記者らは手を挙げるだけでなく質問内容などを書いたプラカードを掲げて注目を引いていた。それに1つずつ答えて、会見は約4時間。毎年のことながら「よくやるな」と思った。

 記者からの質問は経済問題が大半を占めたが、中には「結婚はしないのか?」というものもあった。それに対して、大統領は「しかるべき地位のある人間として、いつかは再婚しなければならないだろう」と答えていた。5年前にリュドミラ夫人と離婚し、アテネ五輪新体操の金メダリスト、アリーナ・カバエワ議員と再婚するとみんなが思っているが、それは認めなかった。

 日本の記者の日露平和条約締結交渉に関連した質問にも答えた。北方領土については、私が長く指摘していた通り、「平和条約は結びたいが、(日ソ共同宣言に明記されている)歯舞群島、色丹島を日本に引き渡した後、米軍が駐留する可能性はないのか。日本はきちんと米国を説得できるのか。そういった安全保障上の問題への回答なしに、われわれは重要な決定を下せない」と、けっこうわかりやすく語っていた。

 1700人の中には、記者だけでなく一般の人もいたと思う。昨年も中年男が面白い質問というか、要求をしていた。「大統領と仲がいい国営エネルギー企業のガスプロムのパイプラインが、田舎に住む自分の家の近くまできていない。どうなっているんだ」と文句を言っていたのだ。「このおっさん、勇気あるな」とハラハラしながら見ていた。

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