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【高橋洋一 日本の解き方】再び焦点となる大阪都構想、万博誘致の成功が追い風に 維新勝利なら… (1/2ページ)

 大阪都構想をめぐり、大阪府の松井一郎知事と大阪市の吉村洋文市長がそろって辞任したうえで出直し選を行う可能性が浮上している。その背景は何か。

 松井知事も吉村市長も都構想を選挙公約に掲げて当選したので、その実現は政治家の使命だ。そうでなければ、両氏に投票した人を裏切ることになる。

 もちろん、松井知事と吉村市長に投票しなかった人は都構想に不満だろうが、民主主義プロセスを経て決着すべき課題だ。

 都構想は2015年の住民投票で否定されたが、よりよい制度を目指し、大都市制度として総合区と特別区の設置が継続的に検討されてきた。大阪府・市は昨年11月16日、広域行政の課題を話し合う「副首都推進本部会議」で都構想の経済効果を取り上げた。

 この経済試算の内容は、大阪市のホームページに掲載されている。筆者の属する大学の研究者が行ったものであるが、筆者は関わっていない。その内容をみると、基礎的自治体の最適規模論から大阪市は過大であり、民意への即応性がある特別区のほうが最大で1兆円程度も経済効果で優れていることが、定量的・客観的に示されている。そこでは標準的な分析手法が用いられており、一般的な研究者なら同様の結論となるだろう。

 しかし、都構想反対派はその会議を欠席し、議論すら拒んでいる。それは政治家の職場放棄だといえる。

 大阪万博誘致の成功は大阪維新の会の大手柄である。かつての橋下徹知事と平松邦夫市長との「府市あわせ」コンビだったら、誘致できなかったかもしれない。松井知事と吉村市長の人間関係で府市が一体になっているから立候補ができて、両者の協力関係がうまくいったので、誘致が成功した。

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