記事詳細

【長谷川幸洋「ニュースの核心」】「米中新冷戦」は絶好のチャンス 北方領土・拉致問題に急展開、7月衆参ダブル選挙で与党圧勝も (2/2ページ)

 北朝鮮にも同じメカニズムが働く。

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、いつまでも中国を頼って「子分」の身に甘んじるのか。それとも、非核化を受け入れて米国や日本との関係を改善し、経済発展の手がかりを得るか、という岐路に立っている。

 もしも非核化を決断するなら、見返りの経済支援(=カネ)を手にするためには、日本人拉致問題を解決しなくてはならない。カネの出し手は日本になるからだ。

 一言で言えば、米国と中国の冷戦が過熱すればするほど、ロシアと北朝鮮は日米に接近する関係にある。露朝両国が、旗色の悪い中国に肩入れするメリットは少ない。

 かつて米ソ冷戦の真っ最中に、中国がリチャード・ニクソン米大統領の電撃訪中を受け入れ、米中国交樹立につなげた前例もある。当時、日本は「青天の霹靂(へきれき)」と驚くばかりだった。同じ失敗を繰り返してはならない。

 日本は長年の懸案を片付ける「絶好のチャンス」を迎えている。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。

関連ニュース