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【高橋洋一 日本の解き方】文系でも今から学べる数学 「数学は公式の暗記」は誤り 紙と鉛筆、パソコンで慣れる (1/2ページ)

 世の中に出回る情報やデータを見極めるうえで、文系出身者でも知っておけば役に立つ数学的な考え方は何かあるのか。

 筆者はしばしばこうした相談を受けるが、残念ながら魔法の杖はない。残酷なことだが、文系になった人の多くは数学が苦手で避けた人だろう。そうした人たちに数学を再教育するのは、本人にとっても辛い。

 ただし、もし数学を逃げたのは若気の至りというなら、再チャレンジするにはいくら年をとっていてもいいだろう。大学院修了のプロの数学者になろうとしなくても、高校レベルの数学さえ理解していれば、驚くほど視野が広がるはずだ。

 まず、「数学というと公式の暗記」と考える人が多いかもしれないが、それは全くの誤りだ。筆者は、数学の公式を覚えたことがない。他人からみれば、あたかも暗記したものが出てくるように見えるかもしれないが、実際には頭の中でその都度公式を導いているのだ。

 暗記が必要でないために、記憶の負担が一切なく、全く苦労がない。100%ないというわけではないが、記憶はわずかで、ほとんど頼っていない。公式を導き出す考え方をマスターしているといってもいいだろうが、それと、その少しの応用だけで多くの問題は解ける。

 その中で、筆者が社会問題に役に立つと思うのが、確率・統計である。

 筆者は、所属大学での授業課題で、度数分布を示すヒストグラムや縦横軸で分布する散布図を多く描く課題を出している。グラフをたくさん描くことで、記述統計の感覚を養うことも今や容易にできるようになっている。これは、確率・統計について、まず拒否しないで、なじみを持てるように行っていることだ。

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