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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】不気味!大断層「中央構造線」が活発化 鹿児島、熊本、大分、四国北部を抜け、長野県まで達し (2/2ページ)

 近年の日本の地震の歴史では、「いずれ地震が起きる」海溝型地震ばかりが注目されているうちに「どこに、いつ起きるか」分からない直下型地震が、日本のあちこちを襲ってきた。

 たとえば、海溝型地震である「東海地震」が日本中で注目されていたときに、「地震が起きない」と言われた関西地方を襲ったのが阪神淡路大震災だった。

 間の悪いことに、直下型地震は人間が住んでいるすぐ下で起きる。このため、地震の規模(M)が7クラスのわりには被害が大きくなる。M7・3の阪神淡路大震災では6400人以上の犠牲者を生んだし、2016年に2度起きた熊本地震も大きな被害を生んだ。

 ところで、熊本に起きている直下型地震は、日本で起きる直下型地震のなかでも特徴がある。それは、本震のマグニチュード(M)のわりに、余震が長く続くというものだ。本震後3年近くたっても今回のような地震が起きる。同じMだった阪神淡路大震災は2カ月ほどで余震が収まった。大きな違いだ。

 これは鹿児島から熊本、大分を通って四国北部を抜け、紀伊半島から長野県まで達している大断層「中央構造線」が活発化しているためだ。中央構造線は過去に何度も地震を起こしてきたことが地質学的には知られているが、日本史上にはほとんど記録がなかった。

 日本人が日本列島に住み着いてから、せいぜい1万年。だが地震は少なくとも数百万年以上続いて来た。つまり、日本人が知らない地震が全国あちこちに起きていたのだ。

 ■島村英紀(しまむら・ひでき) 武蔵野学院大学特任教授。1941年、東京都出身。東大理学部卒、東大大学院修了。北海道大教授、北大地震火山研究観測センター長、国立極地研究所所長などを歴任。著書多数。最新刊に『完全解説 日本の火山噴火』(秀和システム)。

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