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【勝負師たちの系譜】脱「NO.2」へ 伊藤女流二段の巻き返し期待 (1/2ページ)

★女流名人戦

 女流名人戦は、現在7つある女流タイトル戦で、最も歴史のある棋戦だ。

 女流プロ制度は1974年から始まり、今年で45期となる女流名人戦は、まさに女流棋界の誕生と重なっている。

 主催と掲載は、報知新聞社の「スポーツ報知」。45期の半分以上を、ユニバーサルエンターテインメント社が協賛している。冠は何回か変わったが、42期から同社の持つ箱根の美術館を冠にして『岡田美術館杯』となった。

 岡田美術館は、まだ新しい美術館だが、民間の美術館では日本トップクラスの美術館だ。現在は開館5周年を記念して、光琳、若冲、北斎といった絵画や、汝窯(じょよう)の器を核とした『美のスターたち』という企画を3月30日まで行っている。

 私は行けば必ず、世界で90点、日本には4点しかない幻の汝窯の青磁をいつまでも見続けている。

 五番勝負の第1局は、毎年美術館の和室のある、開花亭で行われている。

 今回は9期連続保持で、絶対王者の里見香奈女流名人に、昨年度4回もタイトル戦の挑戦者となった伊藤沙恵女流二段が挑戦するという、昨年と同じ構図。

 昨年の伊藤は、挑戦をことごとくはね返され、タイトル獲得はならなかった。しかし昨年末のAbema(アベマ)TVの棋戦では里見を破り、優勝しているから、伊藤にしても永久にNO・2でいるつもりはないだろう。反対に里見が防衛すれば、林葉直子元女流王将が作った、10期連続タイトル保持の記録に並ぶシリーズだ。

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