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【高橋洋一 日本の解き方】物価をさっさと引き上げろ 日銀の緩和余地は十分ある…政府は財政出動で需要作れ (1/2ページ)

 日銀は23日の金融政策決定会合で、いわゆるイールドカーブ・コントロール(長短金利操作)について、現状維持を7対2の賛成多数で決定した。反対は片岡剛士、原田泰両審議委員だった。また、経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、2018~20年度の物価見通しについて、18年度0・8%、19年度0・9%、20年度1・4%とそれぞれ昨年10月時点と比較して0・1、0・5、0・1ポイント引き下げた。

 イールドカーブ・コントロールは、現在では、短期金利で「日本銀行当座預金のうち政策金利残高にマイナス0・1%の金利を適用」し、長期金利では「10年物国債金利が0%程度で推移するよう、長期国債の買い入れ」を行うものとなっている。買い入れ額については、「保有残高の増加額年間約80兆円をめど」とされている。

 この仕組みが導入されたのは、16年9月だった。その1、2カ月前の長期金利はマイナス0・2%程度だったが、日銀の地ならしと金利変更政策により0%程度になった。つまり、イールドカーブ・コントロールは金融引き締めの効果を持っているといえる。

 実際、イールドカーブ・コントロール導入以降、日銀は国債購入額を80兆円ペースから25兆~35兆円に減少させている。

 以前の「80兆円ペース」に比べて、イールドカーブ・コントロールは金融引き締めであるので、この面から物価の引き上げ効果は弱くなっている。

 今回、展望リポートで物価見通しを引き下げたのは、政策効果を弱めたことを日銀自身が認めたことと同じである。

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