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【高橋洋一 日本の解き方】「ワクチン忌避」が世界の脅威に! 救える患者を救えない事態も… 副作用リスクと比較すべきだ (1/2ページ)

 世界保健機関(WHO)が「世界の健康に対する10の脅威」の1つに、「ワクチン忌避」を掲げている。ワクチン接種については副作用などを理由に避ける人は日本にもいるが、副作用のリスクと、ワクチンを接種しないことで病気が拡大するリスクをどのように考えればいいのか。

 WHOが掲げた10の脅威は、ワクチン忌避のほか、大気汚染と気候変動▽非感染性疾患▽インフルエンザの世界流行▽壊れやすくもろい環境▽抗菌剤耐性▽エボラ出血熱等の高脅威病原体▽貧弱なプライマリー・ヘルス・ケア(健康基本権)▽デング熱▽ヒト免疫不全ウイルス-だった。いずれも劣らぬ世界的な大問題である。

 ワクチン問題では、本コラムでも、子宮頸がんワクチンの危険性をあおるキャンペーンに対し、その必要性を訴えてきた医師でジャーナリストの村中璃子氏が科学誌ネイチャーのジョン・マドックス賞を受けたことを紹介したことがある。

 第1段階として簡単にチェックできるのは国際比較である。子宮頸(けい)がんワクチンについては、WHOが2009年4月、世界各国に導入ガイドラインを示した。

 日本でも10年から厚生労働省が市町村が行うワクチン接種を助成している。しかし、一部の大手新聞が、ワクチンの副作用を強調する報道を行ったことをきっかけに、ワクチンが危険という風潮が広がり、結果として、厚労省はワクチン接種の方針転換を余儀なくされた。こうした方針転換の理由は他国では見られないことから、ただちにWHOから非難された。

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