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【高橋洋一 日本の解き方】「ワクチン忌避」が世界の脅威に! 救える患者を救えない事態も… 副作用リスクと比較すべきだ (2/2ページ)

 どのようなワクチンにも副作用があるが、それを上回る効用がある場合に接種が推奨される。子宮頸がんワクチンの場合にはデータがあるので、副作用がデータから逸脱していたかどうかを厚労省はより慎重にチェックすべきであった。

 ワクチン接種をやめれば副作用もないが、救える患者も救えない。子宮頸がんでは毎年約1万人が患者になり約3000人が亡くなっている。大胆にいえば、副作用がそれより少なければワクチンを接種したほうがいい。こうしたデータを支えるのが、統計処理である。

 要するに、ワクチンの副作用のリスクをできる限り数値化し確率で表現する。その上で、ワクチンを接種しなかった場合の忌避リスクも確率で考える必要がある。

 多くの場合、ワクチンの副作用リスクは忌避リスクより小さいだろう。ということは、副作用と忌避の両リスクを比較すればワクチンを接種した方がよりよい生活を送ることができる。

 これはワクチンに限らず、原発や金融政策に対する考え方でも同じだ。原発や金融緩和について副作用のリスクがあるのでやめるという主張も、やめる場合のリスクとコストも同時に考え、両者を比較考慮しなければいけない。副作用のリスクのみで判断して行動するのは間違いだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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