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【高橋洋一 日本の解き方】非常識にもほどがある「厚労省」 手続き面で統計法違反の疑い… “捜査機関並み”第三者委員会の設置を (1/2ページ)

 厚生労働省などによる不正統計問題が国会でも焦点になっている。責任追及の矛先はどこに向かうべきなのか。

 まず問題を整理しよう。2004年からの統計不正について、ルールどおりにやらなかったのは統計法違反の恐れもある。次に統計不正の調査に関する第三者委員会の運営問題であるが、これは事後対応に問題がある。

 両者を区別して考えると、前者の統計不正について、(1)全数調査するところを一部抽出調査で行っていたこと(2)統計的処理として復元すべきところを復元しなかったこと(3)調査対象事業所数が公表資料よりもおおむね1割程度少なかったこと-が問題だ。手続き面から(1)~(3)は、統計法違反ともいえるものでアウトだ。

 (2)では04~17年の統計データが誤っていたということになり、統計の信頼を著しく損なうとともに、雇用給付金等の算出根拠が異なることとなり、追加支給はのべ1900万人以上、総計560億円程度となる。

 一方、統計技術から、(1)はルール変更の手続きをすれば正当化できるし、(3)では誤差率への影響はなく、統計数字の問題自体は大きくない。

 いずれにしても、世間からの統計の信頼を失ったのは痛いが、04年からの責任を問うのは実際問題としてかなり困難だ。むしろ過去の責任より未来志向で人員・予算・組織面での再発防止策を考えたほうが国民のためになる。

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