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【激変する安全保障】米ハリス大使が説教? 韓国国防相が日本批判の急先鋒も…実は「知日派」 (2/2ページ)

 どこかの国の防衛大臣と違い、鄭大臣もわが同期生と同じく軍事のプロだ。韓国空軍士官学校を卒業した戦闘機パイロットであり、空軍参謀総長を経て、合同参謀議長という軍人トップの座に上り詰めた。

 もともとは、話せばわかる相手であり、日韓の制服組にはこうした太いパイプもあった。本来なら、制服同士の実務者協議で解決できる問題だった。

 韓国大統領府による、悪い意味でのシビリアン・コントロール(文民統制)が効いたのであろう。今や鄭大臣は日本批判の急先鋒(せんぽう)を務めている。残念かつ悲劇的な展開だ。

 冒頭のハリス大使と鄭大臣は、ともに海空軍のパイロット出身であり、ともに「知日派」である。会談の場で、本当に鄭大臣は日本の「威嚇飛行」を非難したのだろうか。もしそうなら、大使にスルーされたのではないか。あるいは、「自衛隊が威嚇飛行などしない事情は、貴殿もよくご存知のはず」と説教されたのかもしれない。

 韓国政府の惨状は悲劇を通り越し、喜劇と化している。

 ■潮匡人(うしお・まさと) 評論家・軍事ジャーナリスト。1960年、青森県生まれ。早大法学部卒業後、航空自衛隊に入隊。第304飛行隊、航空総隊司令部、長官官房勤務などを経て3等空佐で退官。拓殖大学客員教授など歴任し、国家基本問題研究所客員研究員。著書に『安全保障は感情で動く』(文春新書)、『誰も知らない憲法9条』(新潮新書)など。

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