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【大前研一 大前研一のニュース時評】「横田空域」基本合意も、米軍の“占領状態”変わらず… (2/2ページ)

 今回、その一部が通ることができるようになった。どのくらい影響があるかというと、6万回の発着が9万9000回になるという。少なくとも50%以上増えた。横田空域を通るということで、時間も短くなった。

 ただ、“占領状態”が若干緩んだとはいえ、向こうがコントロールしているという状態は変わらない。日本には在日米軍駐留経費の一部を負担する「思いやり予算」というものがあり、米軍も日本に重要基地を置いたほうが安上がりと考えている。

 米空軍が横田なら、海軍は横須賀港だ。ハワイのホノルルに司令部を置く太平洋艦隊の指揮下にあり、西太平洋・インド洋を担当海域とする第7艦隊が前線から帰還する基地になっている。揚陸指揮艦ブルー・リッジも、第7艦隊旗艦として横須賀港を母港にしている。

 一方、米国の陸軍は横浜港の瑞穂埠頭(ふとう)にある港湾施設「ノースピア」を持っている。陸軍がいなくなって、ヘッドクオーター(司令部)もなくなってしまったのだが、瑞穂埠頭はまだ返還されていない。

 ここは横浜のど真ん中にある。だから、IR(カジノを含む統合型リゾート)を横浜がやりたいのであれば、瑞穂埠頭を使うのが一番いいはずだ。しっかりとした考えの政治家が出てきて、国民の意見を背景に外交力と説得力を駆使して取り返さなくてはならない重要案件だと思う。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

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