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【高橋洋一 日本の解き方】国民から意見募集も“上から目線”の財務省、「間違った緊縮」声は届くのか (1/2ページ)

 財務省が、平成の財政を振り返る意見や、新たな時代に向けた財政健全化、効率化のアイデア等の意見募集をしている。こうした意見を一般から募集する狙いはなにか。

 財政制等審議会(財政制度分科会)は、昨年11月20日に「平成31年度予算の編成等に関する建議」をとりまとめ、その中で平成時代の財政について、相次ぐ国債の増発により「厳しい財政状況を後世に押し付けた」と総括した。

 財務省のホームページには、「財政健全化を実現するためには、広く国民一人ひとりに財政の問題について当事者意識を持って捉え、考えていただくことが何より必要です」と書かれている。財政状況は危機であるので財政再建が必要だが、一般国民は理解していないので、「当事者意識」を持つべきだと、上から目線でものを言っているような印象を受ける。

 これは本コラムで筆者が述べてきたことと真逆の内容である。本当に財政状況が危機であるのなら、財務省の言うとおりかもしれないが、肝心要の財政状況について、財務省は客観的なデータで説得力のある説明をしていない。債務だけを強調したり、少子化の負の側面だけを強調したりというものだ。

 筆者は、債務だけではなく資産を含めたバランスシート(貸借対照表)でみれば、今後5年間における財政破綻の確率は1%未満と試算している。一方、財務省は財政破綻の確率をどうみているのか、ハッキリ言わない。

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