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【高橋洋一 日本の解き方】ふるさと納税返礼品が議論に 人気あるのに悪者視の不思議…規制は総務省でなく自治体で (1/2ページ)

 大阪府泉佐野市がふるさと納税の返礼品と別に、総額100億円のアマゾンのギフト券を贈るキャンペーンを始めた。これに総務省は猛反発しているが、その背景は何か。

 ふるさと納税は2007年、第1次安倍晋三政権の時に、当時の菅義偉総務相の発案で創設された。自分で選んだ自治体に寄付すると、払った住民税の一定割合までを税額控除するという制度設計については、筆者が官邸にいながら手伝ったものだ。

 この制度が画期的なのは、寄付金と税額控除の仕組みを合わせているので、事実上税の使い方を国民が選ぶことができる点だ。これは、政府(官僚)が税で徴収して政府(官僚)が配分するという官僚の考え方に反している。そのため、創設の時官僚は猛反対だったが、当時の菅大臣が政治的に説得したものだ。

 ふるさと納税は官僚主導のカネの配分よりマシなものだ。ちなみに、18年度のふるさと納税額は3482億円であるが、これに伴う住民税控除額は2448億円で、それもおおむね都市部に集まっており、各自治体の分配是正に基本的には貢献している。しかも、全体の控除額は個人住民税収額12兆8235億円の2%程度のものだ。この程度なら、住民税の根幹を揺るがすことはない。

 最近では、自治体が寄付に対する返礼品を送るようになっており、そこに創意工夫が生まれている。例えば、市区町村別のふるさと納税受け入れ額で全国1位の泉佐野市は、市内に本店、支店、営業所などを置く事業者の協力を得て返礼品を1000種近く用意。16年度の約35億円から、18年度は約135億円まで伸ばした。

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