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【高橋洋一 日本の解き方】統計不正で「影響力」行使したのか? 首相秘書官と内閣参事官の職務 サンプル入れ替えは当然の事 (1/2ページ)

 不正統計問題の関連で、立憲民主党会派の小川淳也氏が、「安倍晋三政権では職務権限がないはずの首相秘書官が暗躍しているケースが目立つ。彼らは権限がない、責任を負わない人たちだ。それにもかかわらず事実上の影響力を行使している」と発言した。

 その後、厚生労働省の担当者が有識者検討会の座長に送ったメールの「官邸関係者」は内閣参事官だったという話になっている。

 首相秘書官は、特別職国家公務員で、「政務」と「事務」がある。政務首相秘書官は、首相が指名し、連れてくる最側近だ。首相と政治活動をともにし、政治日程や政策決定などすべてに関わり、秘書官の中で首席だ。

 事務首相秘書官は、外務省、財務省、防衛省、警察庁、経済産業省から本省次長・審議官級か課長級の官僚が1人ずつ出向で就任する。

 この人事は各省の人事の一環として行われており、財務省出身者は内政、外務省出身者は外政、防衛省出身者は防衛、警察庁出身者は治安、経産省出身者は広報をそれぞれ担当する。財務省出身者は、これらの中で入省年次が一番高く、事務首相秘書官の中で筆頭格である。

 一方、内閣参事官は一般職国家公務員で、内閣官房にいる課長職相当である。内閣官房の建物は、首相官邸とその他に分かれている。首相官邸は、首相と官房長官、副長官執務室があり、首相秘書官、官房長官秘書官らとともに、数名の内閣参事官もいる。この内閣参事官は、準秘書官の扱いで首相補佐官らとともに、首相を支えている。筆者は、第1次安倍晋三政権でこの内閣参事官であった。

 首相官邸が手狭なために、事務次官級の副長官補は別の建物にいる。副長官補は多くの官邸事務をこなすために、その下には、課長級の内閣参事官が各省から多数出向している。仕事は官邸と各省との連絡調整だ。

 この内閣参事官は、各省からの情報を副長官補に上げ、副長官補が副長官、官房長官、そして必要であれば首相に上げる。

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