記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】混乱招いた著作権法改正案 見送りは政治的に当然だが…海賊版サイト対策も急務だ (1/2ページ)

 自民党が、違法ダウンロード規制を強化する著作権法改正案の今国会への提出見送りを決めた。改正案をめぐっては静止画やスクリーンショットなども対象になるとして問題視されていた。

 現在の著作権法では、音楽・映像について、違法に公開されたものと分かっていながらダウンロードする行為は違法である。これは2009年の著作権法改正によって10年1月から施行されている。12年の著作権法改正を受けて、同年10月から違法ダウンロードの刑事罰化が施行されている。

 今回見送られた法案は、著作権法を改正し、違法ダウンロードの対象を漫画、小説、雑誌などインターネット上のコンテンツに拡大する方向だった。刑事罰対象は悪質性の強いものに限定する方針のようだった。

 こうした政府・与党内での動きに対して、海賊版の被害者であるはずの一部の漫画家から、静止画やスクリーンショットなども対象にするのは問題だとの異論が出た。この動きが広がり、日本漫画家協会や日本建築学会などクリエイター団体や、法律の専門家などから反対意見が出た結果、著作権改正案の国会提出は見送りとなった。

 そもそもこの問題は、違法な海賊版サイト「漫画村」が発端だ。日本漫画家協会も、海賊版サイトは創作努力なしで利益をむさぼっていると批判していた。「漫画村」による被害は3000億円以上だという。

関連ニュース