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【大前研一 大前研一のニュース時評】偽造防止?財務省、紙幣一新の“隠れた意図” 前回の発表は流通開始の2年前にしたが、今回は… (3/3ページ)

 日本は現金の流通残高が非常に大きい国で、キャッシュレス化も叫ばれている。それに逆行し、「新紙幣は肖像の3D画像が回転するホログラムを世界で初めて採用して、偽札ができないようにしている」などと自慢しているが、私は何か隠された別の意図があると思う。

 OECD(経済協力開発機構)は消費税を20%以上にしないと財政がもたない、と日本に対して警告している。1800兆円の個人金融資産に1%くらいの課税をする、となれば18兆円の歳入だ。企業の持つ余資と併せれば25兆円くらいの税収増になる。これで消費税を10%から20%にしたのと同じ歳入増になる。つまり金融資産を一度全部表に出させて、薄く広く課税する、という意図が透けて見えてくる。

 国債の危機が迫ったと判断したらすぐに発動できるようにあらかじめ新紙幣を刷るだけ刷っておいて、5年後より前に必要となれば一斉にドーンと出して、「古い紙幣は何カ月後には通用しなくなります」と言うと、どうなるのか? 財務省の隠れた意図は遠からず表に漏れてくるだろう。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

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