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【解剖 政界キーマン】菅義偉官房長官 “ポスト安倍”急浮上も野心見せず「まったく考えていません」 (2/2ページ)

 最近の火付け役は、自民党の二階俊博幹事長だ。月刊誌のインタビューで「ポスト安倍」について触れ、「(菅氏は党総裁に)十分耐え得る人材だ」と答えた。二階氏にとって、党側と官邸で連絡を取り合っている菅氏との関係をより強固にして、今後の政局の主導権を握りたいのだろう。

 菅氏自身が否定しても、それで収まらないのが、「最後の総裁任期」に突入し、求心力を気にする安倍首相周辺だ。

 「首相周辺には、霞が関を把握する菅氏の影響力を警戒する者もいる。最近では、外交でも日産・ルノー問題などで動き、『ポスト安倍』を狙っているのではないかという見方だ」(自民党ベテラン)

 菅氏は5月9日から12日まで、拉致担当相として訪米し、マイク・ペンス米副大統領との会談も調整している。拉致問題を任せるのは「安倍首相の信頼の証」との見方もあるが、前出の菅氏支持の無派閥議員は「拉致問題が前進しないため、菅氏に責任を負ってもらい、政権へのリスクを避けようとしているのではないか」と疑う。

 「ポスト安倍」としては、失政・退陣の場合は石破茂元幹事長や、岸田文雄政調会長。任期満了までいけば世代交代で河野太郎外相や、小泉進次郎厚労部会長らが出てくる。

 「菅氏は前者のタイミングだ。石破、岸田両氏とぶつかり合うなかで、『第三の候補』として政権の継続という大義で浮上する可能性は高い」(前出自民党ベテラン)

 菅氏をめぐる疑心暗鬼はしばらく続きそうだ。(ジャーナリスト・鈴木哲夫)

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