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中国が突き進む「一帯一路」と、ユーラシア鉄道網の思惑 (1/7ページ)

 海外の鉄道ニュース記事をチェックすると「一帯一路」というキーワードをよく見かける。これは中国が進める広域経済圏構想で、中国国内にとどまる話ではなく、ユーラシア大陸全体に及ぶ構想だ。そのなかで鉄道貨物輸送「中欧班列(チャイナ・レールウェイ・エクスプレス)」が交通インフラとして存在感を高めている。

 数年前まで、中国の鉄道の話題といえば高速鉄道網の延伸だった。日本の新幹線技術も取り入れた中国版新幹線は、2008年に北京と天津を結ぶ京津城路として開業した。路線距離は約117キロ、最高速度は時速350キロだ。その後、既存路線の高速化や新路線の建設を着々と進めた。

 中国高速鉄道といえば、11年に起きた温州市の脱線衝突事故の記憶が残る。しかし、その後大きな事故は報じられていない。安全対策と信頼の回復が適切に行われたようだ。結果、航空機より低価格で市民に支持された。中国高速鉄道は中国国土の東半分に網の目のような路線網を形成し、10年間で2万9000キロに達した。全てが同じ設計速度ではなく、時速200キロ、250キロ、300キロ、350キロの4区分となっている。

 これとは別格の存在として上海リニアモーターカーがあり、最高速度は時速430キロだ。ただし、ドイツのトランスラピッド方式を採用したリニアモーターカー路線は、運行費用とドイツからの技術移転の交渉がまとまらず、中国大陸の高速鉄道の主流にはなれなかった。

ITmedia ビジネスオンライン

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