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【高橋洋一 日本の解き方】「引きこもり問題」への政策対応 相談件数拡大に財政支出が必要! 雇用など社会とのつながりを (1/2ページ)

 昨今、事件でも注目されている引きこもり問題だが、「40~64歳の引きこもりの数が61万人」というショッキングな数字も公表されている。こうした問題にどのような政策的な対応が可能なのか。

 「引きこもり」は、「さまざまな要因の結果として、社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職員を含む就労、家庭外での交遊)を回避し、原則的には6カ月以上にわたっておおむね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を示す現象概念」と定義されている。

 内閣府の調査では、「ふだんどのくらい外出するか」という質問に対して、(1)趣味の用事のときだけ外出する(2)近所のコンビニなどには出かける(3)自室からは出るが、家からは出ない(4)自室からほとんど出ないという答えの場合、(2)~(4)は「狭義の引きこもり」、(1)~(4)を「広義の引きこもり」としている。

 内閣府による推計数として、15~39歳までの広義の引きこもり54・1万人、狭義の引きこもり17・6万人(2015年12月調査)、40~64歳までの広義の引きこもり61・3万人、狭義の引きこもり36・5万人(18年12月調査)と公表している。

 いま行われているのは、厚生労働省による対策推進事業である。09年度からスタートし、都道府県、政令指定都市に引きこもりに特化した専門的な第1次相談窓口として、「ひきこもり地域支援センター」を設置し、それを運営するためなどに補助金を支出している。補助率は国が2分の1で、年間3億円程度の補助金となる。これによって、今年4月1日現在、全国で75の地域支援センターが設置されている。

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