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パタハラ回避で50代が転勤? カネカ騒動が示した“辞令と家族”のリアル (1/4ページ)

 日本有数の化学メーカー、カネカの元社員の妻のTwitter投稿で広がった「パタハラ(パタニティ・ハラスメント)」騒動。2週間近くがたち、事態は微妙な方向に進んでいます。

 妻のアカウントの過去の書き込みに「夫の起業準備」をうかがわせる記述があり、逆炎上しているのです。

 事の発端がTwitterですし、カネカ側の対応もWebサイトで展開されるなど、全てがネット上の情報なので、まったくもってわけが分かりません。が、ある意味、“これぞSNS”なのかもしれません。

 事実は一つしかありませんが、受け手が変わり視点が違えば、自ずと真実は様変わりします。人は観念の生き物なので、見えるものを見るのではなく、見たいものを見る。それは「人間の業」でもあります。

 ただでさえSNS上の情報は、事実の「一部」が切り取られたものですから、受け止め方はどうにでもなる。さらに、“そこに書かれた言葉”に皆が一斉に反応し、瞬間湯沸かし器的に真実がまるで一つかのごとく広がっていきがちです。

 でも、人が人である限り、誰が正しくて誰が間違いということはなく、人の数だけ「真実」は存在するのです。

 ただし、「事実」は一つ。今回の事例では「ある男性会社員が育児休暇を取り、その直後に転勤を命じられ、退職した」という事象はまぎれもない事実です。それ以上でもそれ以下でもありません。

 過去の投稿が明らかになり、元社員の妻をディスるコメントも散見されますが、カネカの初期対応はこのご時世で「適切」とは言い難いものでした。同社の株価が一時下落したことから鑑みても、その代償は大きかったとしか言いようがありません。

ITmedia ビジネスオンライン

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