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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】立民・共産は反対一辺倒も…有志連合参加の是非は「憲法改正論議」に通じる (2/2ページ)

 いずれにせよ「ゼロ回答」はあり得ない。そんな態度を示せば、日本は世界から「米国の軍艦派遣にタダ乗りするのか」という批判を受けるのは避けられない。

 岩屋氏は16日の記者会見で、「現段階では」という条件付きながら、自衛隊派遣に否定的な考えを表明した。岩屋氏は韓国海軍艦艇による海上自衛隊機レーダー照射事件でも、自衛隊が記録していた録画の公開に反対した。日本の置かれた立場を考えれば、こういう大臣は職責にふさわしくないのではないか。

 立憲民主党は早くも、「現行法で自衛隊派遣は絶対に不可能」と反対している。日本共産党も反対だ。そうであれば、なおさら安倍政権は前向きに議論を進めるべきだ。ホルムズ海峡問題は憲法論議にも通じる。安全保障問題こそ、憲法改正の必要性を国民が具体的に考える絶好のテストケースになるからだ。

 参院で改憲勢力が3分の2を確保できなかったので、当面は改憲の実現性が遠のいた。とはいえ、見方を変えれば、与野党がじっくり腰を据えて議論する時間を得た形になる。安倍政権は野党勢力内の改憲派と一致点を探るチャンスと捉えるべきだ。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、安倍政権の勝利におののいているだろう。今回の参院選は、安倍政権の対韓強硬姿勢を評価した結果でもある。韓国が反日姿勢を変えないなら、第2、第3の制裁措置も検討課題になる。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。

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