記事詳細

【勝負師たちの系譜】海外普及(2) 「竜王戦」開催で普及進み…将棋人口世界一となった中国 (1/2ページ)

 竜王戦が1995年に北京で開催されてから、中国での将棋の普及は一気に進み、世界で将棋を指す人が最も多い国となった。

 北京では元教育者の李民生氏が中心となり、最初はスポーツなどを専門に教える少年宮(囲碁や中国将棋もスポーツ扱いだ)に働きかけて、将棋を指す子供を増やしていった。

 片や上海では、日本で将棋のアマ高段者になった許建東氏が上海に戻り、学校に働きかけた。

 「試しにこのクラスで将棋をやらせてもらえないか」と持ち掛けると、そのクラスだけが成績が伸びた(特に理数系が)ことを宣伝文句にして、一気に上海中の学校に広めたのだ。

 私が棋王戦上海対局の前夜祭で会った校長先生は「うちの学校には畳の将棋ルームがある」と自慢していた。

 上海では学校の正課に、将棋が取り入れられるほどで、日本も見習うところがある。上海には所司和晴七段が毎年教えに行き、奨励会入会者を出すほどのレベルとなった。

 中国には日本企業の駐在員も多く、その一人である豊田通商の袴田勇氏を頼って、私も1997年頃から毎年のように北京に出かけた。

 その結果、2006年から春節(中国の正月)の時期、北京の『龍潭公園』で始まったのが、「豊田通商杯将棋大会」だった。ここは湖の畔で、中国象棋や囲碁、大道芸や出店も出て、将棋が多くの人に知られるきっかけになった。

関連ニュース