記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】遅すぎた問題公表…関電経営陣の重い判断ミス 社会的責任どう果たすのか (2/2ページ)

 関電の筆頭株主である大阪市の松井一郎市長は「事実ならばとんでもない。すべてオープンにしてもらわなければ納得できない」と述べ、責任追及のための株主代表訴訟の提起も辞さない姿勢だ。

 関電側の説明もスッキリしない。受け取った金品の大半を返したと説明したが、税務調査で「返した」は通用しなかったわけだ。

 関電側は金品の提供をされたとき、個人で返そうとしたができなかったと言い訳した。個人の問題に矮小化しようという意図がみてとれる。

 筆者はかつて役人だったが、20年以上前には贈答品等報告返却制度があった。これは、贈答品等について受け取りを拒否できないような場合や、知らない間に本人の自宅に届けられた場合などは、役所に報告すれば役所から丁寧に返却される制度だ。もっとも、それを使わずに報告しなかった段階でアウトだ。この報告制度は国家公務員倫理法6条(贈与等の報告)にも引き継がれている。

 役所との関係も深い関電で、こうした組織対応がなかったとは信じがたい。せめて、社内調査・社内処分が行われた昨年の段階で、公表されてしかるべきだった。

 このように判断ミスをした現経営陣に経営を任せておけないという声は今後さらに強くなるだろう。このまま無傷とは考えにくい。関電の社会的責任はどう果たされるのだろうか。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

関連ニュース