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【高橋洋一 日本の解き方】「量的金融緩和」をサボる日銀と「国債発行」や「投資」をサボる財務省 日本経済にとって大きな不幸に (1/2ページ)

 日銀は10月31日の金融政策決定会合で追加緩和を見送りつつ、将来の利下げの可能性を明示した。マイナス金利の深掘りの可能性を示唆したものと受け止められているが、どのような効果が期待できるのか。財政との両輪が必要ではないのか。

 米連邦準備制度理事会(FRB)は同30日、3会合連続で利下げを決めた。一方、日銀は見送りだ。

 金融政策は、単純化していえば、実質金利を動かして実物経済に影響を与えるものだ。実質金利を経由するので設備投資や為替も同時に動き、輸出にも作用する。これらは広く考えれば「モノ」への支出、投資になるので、同時に「ヒト」の雇用に対しても大きな影響がある。

 実質金利の動かし方であるが、インフレ予想があまり変化しない通常の場合であれば名目金利の上げ下げの操作になる。ただし名目金利はなかなかマイナスになりにくいので、ゼロ金利になった場合、国債などを購入しインフレ予想率を高めるようにして、実質金利を下げる。

 具体的に日本の場合を考えると、今の段階で金融緩和をしようとすれば、量的緩和を強化すればいい。

 しかし、日銀は現時点でイールドカーブ・コントロール(長短金利操作)という枠組みなので、名目金利に目が行きやすい。そこで、マイナス金利の「深掘り」が出てくる。もっとも、これまでも示唆されており、実質的な金融緩和スタンスに変化はない。

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