記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】与党「税制改正大綱」の注目点! 法人税の節税抜け穴ふさぎ、富裕層の海外不動産にメス (1/2ページ)

 与党は2020年度の税制改正大綱を決めた。

 10月に消費増税を行った後なので、あまり大きな税制改正ではない。昨年の税制改正による平年度ベースの減収額は1040億円しかなかった。今回の増減収額はまだ出ていないが、それほど大きな減収見込み額になるものはないようだ。

 安倍晋三政権の経済政策の柱である「デフレ脱却」と「経済再生」に関して、スタートアップに投資した個人が税金の優遇を受けられる「エンジェル税制」の拡充、大企業とスタートアップ企業の協業を促す税制優遇、企業の内部留保を投資に回すオープンイノベーション促進税制、世界的な開発競争が激しい次世代通信規格5Gへの設備投資負担の軽減などで後押しする。

 また、企業グループを一体とみなして法人税を計算する連結納税制度は02年に創設されたが今回見直された。現在は親会社が全体を取りまとめて申告・納税しているところを、グループ会社各社でそれぞれ単体で申告・納税するように改める。今の制度ではグループの1社に誤りがあると、グループ全体で再計算が必要だったが、それを1社だけの修正で済むようにした。

 企業から要望が多かった赤字と黒字を相殺して税負担を減らせる仕組みは継続する。ただし、ソフトバンクグループが18年に行った「節税」はできないようにした。ソフトバンクグループは、グループ内の子会社の中核事業を放出して企業価値が減少した際、子会社をグループ内で売却し売却損を計上、他の事業で生じた黒字と相殺し、法人税負担はほとんどなかった。

関連ニュース