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【富坂聰 真・人民日報】中国共産党の“お家芸” 「商品見本市」「植樹」「先祖の墓参」…対新型コロナに象徴的イベント (1/2ページ)

 ある目標を達成しようとしたとき、シンボルを作って、そこに向かって邁進(まいしん)させるのは中国共産党のお家芸である。

 いま最もそれを実現したいのは新型肺炎との戦いである。

 3月中旬まで、その1つの大きな目標は、第127回広州進出口商品交易会(広州交易会)-本来は4月15日からの予定であった-の成功であった。中国最大の見本市と呼ばれてきた広州交易会を成功させれば、対新型肺炎の「人民戦争」に曙光(しょこう)が差してきた流れを一気に加速することができると考えたのだろう。

 しかしこれは、中国の事情というより、欧米において新型コロナの感染爆発が起きたことから、断念せざるを得なくなったのだ。広東省政府から正式に延期が発表されたのは23日のことだった。

 次に中国が目標としたのが感染が始まった武漢の封鎖が解除される4月8日である。一部の条件付きであるものの、感染被害が最も深刻だった都市の平常化は、新型肺炎で意気消沈した雰囲気を活気づかせるもってこいの材料だと考えられた。

 興味深かったのは、武漢封鎖解除に至るまで、段階的に用意されたイベントである。

 まずは清明節の前日、最高指導部メンバーと王岐山国家副主席が北京郊外に集まって行われた植樹活動である。

 こんなときに植樹とは…、というのは素人考え。生産再開に向けて動き出そうとしているいまだからこそ「実際の行動を以って生産秩序の回復を促進」しなければならないのだそうだ。

 続いての注目イベントは中国で多くの人が先祖を思い墓参する4月4日の清明節だ。

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