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【高橋洋一 日本の解き方】日銀は地方債を購入すべきだ! 財政負担を軽減するメリット、やらない理由など存在しない (1/2ページ)

 日銀は4月27日の金融政策決定会合で国債の無制限買い取りを表明した。ただ、筆者は地方債もオペ対象とすることを期待していたが、見送られた。

 コロナ・ショックは未曽有の経済危機を引き起こそうとしている。その際、経済対策が必要になるが、巨額であるために中央政府と地方政府は債券発行が必要になる。こうした債券発行は、100年に1回レベルなら100年債を発行するというように平準化理論からも正当化できる。さらに、中央銀行は、それらを買い取り・引き受けしたりして、市中金利の上昇を抑制できる。

 また、少しのインフレを甘受するなら、中央政府の利払いや償還負担もなしにすることができる。これは、中央銀行の通貨発行益を中央政府が使えるからだ。特に、そうした経済危機は、需要ショックの要素が大きく、デフレを加速するので、インフレを心配する状況でなければ、中央政府の債券(国債)発行を中央銀行が買い入れ・引き受けするのは正当化できる。

 地方政府は、中央銀行の通貨発行益を直接利用できる術はないが、そこは中央政府から地方政府へ補助金などによる支援を行えばクリアできる。米国では、平常時に中央政府と地方政府は峻別され、日本の地方交付税のような中央から地方への補助金システムがないが、今回では中央政府が1500億ドル(約16兆円)の基金を設けて、地方政府に配分する。これは、米連邦準備制度理事会(FRB)が地方政府債を買い取ることから、中央政府の通貨発行益を地方政府に還元する施策とも考えられる。

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