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中国で撃たれ重体の北朝鮮女性がコロナ陽性…国内で感染拡大か (1/2ページ)

 北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞と国営の朝鮮中央通信は10日、中国の習近平国家主席が金正恩党委員長に対し口頭親書を寄せたと伝えた。金正恩氏が8日付で、中国の新型コロナウイルス対策での成果を称える口頭親書を送ったことに対する返信である。

 中国側の発表では、習近平氏は新型コロナウイルス対策を巡り、北朝鮮の求めに応じて可能な限り支援する用意があると伝えたが、北朝鮮メディアはこの内容には言及していない。北朝鮮は国内で感染者は発生していないと主張し続けているが、実際には感染が相当な範囲で拡散しているとする非公式情報が漏れ伝わっている。

 ◆軍のダメージ深刻

 そのことは当然、中国側も把握しているはずだ。たとえば4月には、こんな出来事もあった。

 中国在住の情報筋がデイリーNKに伝えたところによると、4月20日、北朝鮮の咸鏡北道(ハムギョンブクト)から、国境を流れる豆満江を渡り脱北しようとしていた女性が、中国の辺防部隊(国境警備隊)に銃撃された。

 女性は重体に陥り、中国吉林省の延辺朝鮮族自治州の龍井市内にある病院に搬送され治療を受けたが、検査の過程で新型コロナウイルス陽性であることが判明した。病院はこの脱北者を隔離し、一般住民の病院への接近を禁止するなど対応に追われたという。

 前述したとおり、北朝鮮政府は対外的には国内での発生を一切認めていないが、国内の住民講演会などでは発生を認める発言を行っている。脱北者から陽性反応が出たことは、国内での感染拡大がある程度広がっていることがうかがわれる。

デイリーNKジャパン

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