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台湾「WHOが中国政府の干渉と圧力に屈服した」と強い不満示す

 【台北=矢板明夫】2017年以降、WHOの年次総会へのオブザーバー参加が認められいない台湾は今回、参加の議論が棚上げとなった。台湾当局は18日、招待状が届いていないことに「WHOが中国政府の干渉と圧力に屈服した」と強い不満を示した。

 台湾の総会参加には米国を中心にカナダ、日本、ドイツなどが賛成する姿勢を表明。支持する国も増えたことから、台湾当局の関係者は「台湾に関心を持ってもらったことが大きな成果」とも話す。

 しかし「台湾は中国の一部であり、WHOに加盟する資格がない」と主張する中国の激しい外交工作により、アジア、アフリカ、中南米の多くの国が反対の姿勢で、「中国の圧力で反対せざるを得ない」と台湾側に説明する国もあったという。WHO総会問題で「中国が台湾をいじめている」という構図が改めて浮き彫りとなっている。

 台湾では感染の早期封じ込めに成功したことで、WHOへの加盟は不要だとの論調もみられるようになった。だが、長年台湾のWHO加盟を推進してきた台湾医界連盟基金会の林世嘉事務局長は「世の中にはインフルエンザなど多くの感染症があり、台湾の2300万人の生命と健康を守るためWHOに参加すべきだ」と話している。

 台湾当局はWHO総会前の15日、日米、カナダなど台湾を支持する13カ国の衛生防疫部門関係者とテレビ会議形式で国際フォーラムを開き、台湾の防疫経験を紹介するなどした。医療関係者は「台湾版WHO総会」と称し、今後は定期的に開催するとしている。(産経新聞)

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