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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】WHOによる台湾の参加拒否は“氷山の一角” 中国・習主席はカネで批判かき消す思惑も (1/2ページ)

 世界保健機関(WHO)の年次総会が18、19日、テレビ電話会議方式で実施された。焦点だった、台湾のオブザーバー参加は見送られた。世界全体で、新型コロナウイルスの難局を乗り越えるという願いはかなわず、中国の習近平国家主席が冒頭でスピーチするという「露骨な政治的演出」だけが記憶に残った。

 台湾は、新型コロナウイルスの徹底的な水際・封じ込め対策で成功した。感染者・死者数ともに低水準にとどめている。日本をはじめ、世界各国で発生したマスク不足も、身分証番号による配布で解消した。

 その経験・知見は世界が学ぶべきものだ。世界の公衆衛生や防疫メカニズムに抜け穴があってはならない。台湾を総会に参加させない理由などないはずだが、中国が外交工作で妨害したという。

 台湾の呉●(=刊の干を金に)燮外交部長は「中国がWHOをコントロールし、干渉する力は非常に強い」と強い不満を示した。

 ドナルド・トランプ米大統領も18日、WHOの姿勢を「中国の操り人形になっている」と強く非難した。米国はこれまで、WHOに年間4億ドル(約428億円)も拠出を行ってきたが、中国の分担金と同額程度の10分の1への減額を検討している。

 一方、習氏は前出のスピーチで、「中国は透明性をもって情報を提供してきた」と自画自賛したうえで、今後2年間で20億ドル(約2140億円)をWHOに拠出する方針を明らかにした。

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