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【富坂聰 真・人民日報】米が対中制裁しても国益不透明…しわ寄せは日本にやってくる? トランプ政権の姿勢は頼もしく映るかもしれないが… (1/2ページ)

 いよいよバカなけんかが本格化し始めた-。言うまでもなく米中間の争いがエスカレートしているけんかのことだ。

 いまさらだが中国にはトウ小平氏が掲げた外交の韜光養晦(実力を隠して慎む)をほうり投げたツケは重かったようだ。

 だがドナルド・トランプ政権も決して合理的な戦いをしているとはいえない。

 というのもトランプ政権が華為技術(ファーウェイ)に対し制裁の波状攻撃を仕掛ける反面、米国の国益がいま一つ不明確なことだ。たとえ米国が、同盟国を含め第5世代移動通信システム(5G)のネットワークからファーウェイを排除することができたとしても米国の企業がファーウェイに取って代われるわけではない。利益を得るのは北欧のエリクソンかノキア、そして韓国のサムスンなのだ。

 米メディアは、欧州連合(EU)加盟国がファーウェイを5Gから排除した場合、中国は「フィンランドのノキアやスウェーデンのエリクソンに制裁を準備している」との疑惑を報じたが、正気だろうか。

 中国外交部報道官は「完全なフェイクニュース」と早速否定したが、当然だ。中国が新たな敵をつくるだけで何の得にもならない制裁をするはずはない。

 トランプ政権の繰り出す攻撃が予測不能なレベルになっているなかで敵を増やす選択をするとは考えにくい。

 7月21日、トランプ政権は突然、在ヒューストン中国総領事館を閉鎖すると発表した。そんなニュースと同時に、同総領事館でボヤ騒ぎが起きたという報道も伝えられた。2つを結んで想像されるのは領事館の職員たちが慌てて機密書類などを焼いたということだ。まるで映画のワンシーンである。

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