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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び》子供たちに「世の中のすばらしさ」伝えたい 車いすダンス再始動 (1/2ページ)

 大阪・ミナミの道頓堀で7~8月の週末、路上でパフォーマンスを繰り広げる「道頓堀エンタメストリート」が行われた。コロナ禍で人通りの減った街を盛り上げようと、車いすの人と健常者がペアになって行う「車いすダンス」も披露された。私は残念ながら取材に行けなかったのだが、大盛況だったそうだ。

 新型コロナウイルスの影響を受けなかった日本人は誰もいないと思う。今回公演した大阪の車いすダンスの団体「ジェネシスオブエンターテイメント」も影響を受けた。感染拡大で4月に米国で参加予定だった世界選手権は中止に。20年以上拠点となっていた練習場所も使えなくなったという。

 そんな中、道頓堀エンタメストリートへの出演が決まり、メンバーらは「社会に元気を送りたい」と7月から練習を重ねた。当日は雨のため、3回公演の予定が1回しかできなかったが、有名な「かに道楽」のかに看板の前で、華麗なダンスを披露。代表の坪田建一さんは「少しでも役に立てた」と胸を張った。

 私が初めて車いすダンスを見たのは昨年2月、パリ公演前に取材したときだ。ダンサーたちが真剣な表情で取り組む姿に感動した。このときはみなジャージー姿だったのだが、パリ公演を終えた後の凱旋(がいせん)イベントでは、きらびやかな衣装を身に着けて踊る姿がとてもかっこよく、輝いていた。

 メンバーらは普段、文化庁による芸術家の派遣事業で、小中学校にも出向いている。ダンスを6曲ほど披露し、障害のあるメンバーが講演する。厳しいいじめや差別などを経験しながらも、すばらしい人や仲間に出会って今輝いていることを伝え、「生きにくさや差別はあっても、世の中にはすばらしいところもある。そういうところを広げていこう」。そう子供たちに呼びかける。