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安倍首相、異例の「安保談話」は次期政権への“宿題”か 党内で“暗闘勃発”も? (1/2ページ)

 安倍晋三首相は11日、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備断念を受けた「安全保障政策に関する談話」を発表した。敵ミサイル迎撃に依存した従来の防衛に疑問を呈し、安倍内閣が敵基地攻撃能力を念頭に検討した「ミサイル阻止に関する安全保障政策の新たな方針」をもとに与党との協議を経て、年末までに「あるべき方策」を示すとした。「次期首相」の大本命である菅義偉官房長官への「宿題」といえそうだ。

 「私は退任するが、今までの議論を整理し、談話という形で発表した」「政府の最も重大な責務は、わが国の平和と安全を維持し、その存立を全うするとともに、国民の生命・身体・財産、そして、領土・領海・領空を守り抜くことだ」

 安倍首相は11日午後、官邸で記者団にこう語った。談話のポイントは別表の通り。

 辞任を表明した首相が個別政策について談話を発表するのは異例だが、それだけ現状の安全保障環境への危機感がある。

 北朝鮮は昨年、新型弾道ミサイルの発射実験を繰り返したが、低高度で変則的な軌道で飛行するロシア製の弾道ミサイル「イスカンデル」に酷似するミサイルが複数回確認された。これらは、従来型のミサイル防衛では対処できない。

 米中対立が激化するなか、中国は弾道・巡航ミサイル開発を加速させており約2000発を配備。その多くが日本全土を射程に収めるとされる。米国防総省は1日、現在200発台前半とみている中国の核弾頭数が今後10年間で、「少なくとも倍増する」との年次報告書を発表した。

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