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【日本の元気 山根一眞】父が手がけたアニメ「白蛇伝」製作記録を発見 構想ノートや公開にいたるまでの日誌も (1/2ページ)

 父、山根能文(ペンネーム・上原信)が亡くなってやがて19年になるが、実家に残されたままだった数部屋分の遺品の整理がやっと終わったのは昨年末のことだった。

 その整理中に父が手がけた日本初の長編アニメ「白蛇伝」の製作記録がさらに膨大に出てきた。白蛇伝の構想段階のノートやスケッチ、かなりの数のセル画、製作初期から公開にいたる日誌には1日の欠けもない記録が記されていた。それらの記録から、父が白蛇伝の構想段階からとてつもない情熱を傾けていたことがわかってきた。

 これらの資料を映画博物館の国立映画アーカイブの方々に見てもらったところ、「日本アニメ史の記録として奇跡の発見」と言われた。同時に「整理をするだけでも10年かかる量」とも。白蛇伝を製作した東映や東映アニメーションの方々にも見てもらったが、やはり「見たことがない資料ばかり」と驚かれていた。

 白蛇伝は日本アニメ王国の原点であるため、この膨大な資料を整理し、読みこなし、これまで語られていない白蛇伝の誕生物語をまとめることが私の新たな課題として重くのしかかっている。だが、どういう形でまとめればいいのか思案するばかりで、出版社も決まっていない。「専門家にまかせるべき」という意見もあるが、父が書き記した日誌、資料、膨大な写真には、身内の戦死時の記録や父の軍隊時代の書類、父の結婚生活、私が誕生した日のことも含めてきわめて個人的な記録が多く混じっているので、第三者にまるごと渡すのははばかられる。

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