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長雨生む厄介モノ「線状降水帯」の予報に挑戦 防災科学技術研究所は2時間先の降雨量予測 (1/2ページ)

 「××県○○市で2時間後に線状降水帯が発生し、30年に1度の雨が予想されます」-。突如として次々に積乱雲がつくられて長雨を生む“厄介者”の、こんな予報ができる日が来るかもしれない。防災科学技術研究所(茨城県)は、雨雲をつくる水蒸気の観測網を構築し、線状降水帯の予測実現に挑んでいる。

 予測は難しい。気象庁は5キロ四方の升目を設定して、升目ごとに雲ができるかどうかを計算するが、目が粗すぎて雲の形成に関わる複雑な風の動きを追い切れていない。

 防災科研は今回、線状降水帯が発生しやすい九州をモデルに選んだ。気象庁の25分の1に当たる1キロ四方に区切って10分ごとに計算し、2時間先の降雨量を予測しようという試みだ。

 今のところ、実際に発生する場所と予想地点には10キロ程度のずれが生じることもあるが、清水慎吾主任研究員は「どの自治体かを特定できる水準」と話す。

 実際、今年7月に熊本県を襲った豪雨では、3日の午後11時40分ごろに同県人吉市付近で線状降水帯の発生を予測。地元自治体に「朝まで停滞する」と情報提供した。

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