記事詳細

ミャンマー政変でも中国静観の理由 関係深い両国、東・南シナ海で米中対立激化なら日韓台への「外交カード」に発展も (1/3ページ)

 国軍によるクーデターが発生したミャンマーをめぐり、ジョー・バイデン米政権と、習近平国家主席率いる中国共産党政権の反応の違いが注目されている。民主主義の立場からクーデターを批判する米国に対し、中国はミャンマー国軍への非難を避けて静観しているのだ。伝統的に中国とミャンマー国軍は関係が深いうえ、ミャンマーにはインド洋から中国国内に天然ガスや原油を搬入できるパイプラインが敷かれている。東・南シナ海をめぐる米中対立が激化した際を見据えて、中国は「シーレーンの危機」を回避する狙いなのか。

 「(クーデターは)民政移行と法の支配に対する直接の攻撃だ」「米国は地域と世界のパートナー諸国らと一緒に(ミャンマーの)民主体制と法の支配の回復に向け取り組んでいく」

 バイデン大統領は1日、このような声明を発表し、対ミャンマー制裁の復活を検討する考えを明らかにした。

 一方、中国外務省の汪文斌報道官は2日の記者会見で、「国際社会のいかなる行動も、ミャンマーの政治や社会の安定の助けとなるべきであり、対立の激化や情勢をさらに複雑化させることは避けるべきだ」と、米国の対応を牽制(けんせい)した。中国では、クーデターではなく「内閣改造」と報じるメディアまであるという。

 まず、このタイミングでのクーデター勃発をどう見るか。

 軍事ジャーナリストで評論家の潮匡人氏は「米国の政権交代の影響は考えられる。よくも悪くも、型破りな動きが目立ったドナルド・トランプ前政権は『何をするか分からない』という意味で、世界各国にプレッシャーをかけていた。バイデン政権には、そうした圧力は感じられず、むしろ人権に厳しい立場を取りそうだ。

関連ニュース