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森喜朗氏、菅義偉氏から逆説的に学ぶ、正しい謝り方 (1/4ページ)

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長による女性蔑視発言が各方面から激しい批判を浴びた。森氏は発言について謝罪したものの、かえって火に油を注ぎ、辞任に追い込まれた。森氏による謝罪の2日前には、与党議員が銀座のクラブに出入りしていた問題について菅義偉首相が謝罪しているが、その謝り方についても与党内から疑問の声が上がっている。

 謝罪しているのに相手に意図が伝わらないのは、まさに何のための謝罪なのかということになってしまうのだが、実はビジネスの世界でも同じような出来事がたくさん発生している。

 「素直に」は自分に対して使う言葉か

 森氏の場合、謝罪会見であるにもかかわらず、質問に対して「じゃあ、そういうふうに承っておきます」「おもしろおかしくしたいから聞いているんだろ」などと開き直りともとれる発言を連発していたので、相当数の国民が不快に感じたことは容易に想像できる。一方、菅氏の謝罪は、口調こそ丁寧なものだったが国民にまったく響かなかったという点で大差はなかった。

 菅氏は、議員のクラブ出入りについて「あってはならないことだ。素直におわびを申し上げる次第だ」と述べている。筆者はこの発言を聞いたときに「素直に」という文言に引っかかりを感じたのだが、案の定、この言い回しについて与党内から異論が出た。

 自民党の重鎮で元衆院議長の伊吹文明氏は「日本語として違和感があった」と発言。「率直におわびを申し上げます」もしくは「心からおわびを申し上げます」と発言すべきだと批判したが、筆者も伊吹氏の主張には100%同意する。

 菅氏にそのつもりはなかったのかもしれないが、一般的に「素直に」というのは他人に対してポジティブに評価するときに使う言葉であり、謝罪している場面で自分に対して使う言葉ではない。おそらく伊吹氏も同じ印象を持ったのではないだろうか。

ITmedia ビジネスオンライン

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