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【国防最前線】尖閣危機!海保の能力強化が急務 中国海警法の「罠」に警戒 自衛隊出動、日本側から事態をエスカレートさせる懸念 (1/2ページ)

 海上保安庁は、1948(昭和23)年に産声を上げた。発足の契機となったのは、韓国でのコレラ発生だった。不法入国を阻止する必要性がGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)でも高まり、それまで警察や税関など、7つほどの機関に縦割りで行っていた海上保安業務を一元化することになったのだ。

 しかし、占領下にあった日本が「再軍備するのではないか」との懸念が、米国をはじめ、英国、ソ連、中国、オーストラリアからも沸き上がり、かなり抑制された組織にすることになった。

 ダグラス・マッカーサー元帥は、海保が「軍事組織ではない」ことを海上保安庁法第25条に書き込み、装備は小火器のみ、逃走する船に“じゃがいも”を投げたり、体当たりして薪(まき)を握って飛び乗るなど、想像を絶する原始的な機能しか許されなかった。指導にあたった米沿岸警備隊の大佐は「私でさえ海に出ることをためらう」と述懐している。

 中国が今月1日、海警局の船に軍事力行使も可能にする「海警法」を施行した。わが国としては、中国による沖縄県・尖閣諸島の実効支配、その既成事実化を阻止しなければならない。

 中国はこの法の及ぶ範囲を「管轄海域」としている。そこには、彼らが自国のものと主張する南シナ海の「九段線」内や、尖閣諸島も含まれると見てとれる。日本は「国際法の考え方に反する」と強く抗議し、世界にも示すべきだが、トーンは早々に反発したフィリピンやベトナムに比べて弱い。

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