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【大前研一 大前研一のニュース時評】明星大授業料返還訴訟 問題点多きオンライン授業 相応のインフラ、ITリテラシーの必要性 (1/2ページ)

 昨年4月に明星大(東京都日野市)に入学した男子学生が授業料などの返還を求めて、東京地裁立川支部に大学を提訴した。

 訴えによると、大学は昨年4月から新型コロナ対策で全面的なオンライン授業となり、大学構内に足を踏み入れることがないまま、図書館などの大学施設も利用できずに1年が経過したという。

 昨年9月の後期授業からは一部学部で対面授業を再開したものの、この男性が所属する経営学部では再開されなかった。録画された講義動画を見てレポートを提出するのが主な内容だった。これは大学側の債務不履行に当たるとして、大学を運営する学校法人を相手取り計145万円の損害賠償を求めたもの。

 昨年10月時点の文部科学省の調査で、全国の大学や高等専門学校などで対面授業の実施割合が半分未満だったのは187校にのぼっていた。別の調査でも、私立大学の場合、「ほとんど遠隔」が約20%。国立大学は7%だったが、その国立大学でさえ半分以上は「対面が30%」だという。

 対面授業は実験実技やゼミで行うが、「後は勝手にやりなさい」ということになっている。それだったら、1人の先生が、例えば、米国のノーベル経済学賞を受賞した米国の経済学者、ポール・サミュエルソンの経済学を全国に配信すればいいだけの話。

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