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【大前研一 大前研一のニュース時評】クオモNY州知事がセクハラ辞任へ 奈落に落ちた「打倒トランプ筆頭候補」 (1/2ページ)

 州の職員やスタッフを含む11人の女性へのセクハラ行為が指摘された米ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事が10日、辞意を表明した。クオモ知事をめぐっては、ニューヨーク州の司法長官が、複数の女性への性的行為が連邦法や州法に違反していたと報告し、州議会でも知事解任に向けた動きが出ていた。

 辞意表明を受け、知事の右腕だったキャシー・ホークル副知事が知事に昇格する。NY州で初の女性知事となる。この人は中道派の民主党員。これまでに何回か知事選に出たことのある人だが、私にはイマイチ、ピンとこないところがある。

 クオモ氏は63歳の民主党員。昨年、新型コロナの感染が広がった当初、数字を根拠にしたわかりやすい語り口でウイルス対策に手腕を発揮し、その対応が称賛されていた。

 毎日、会見で素晴らしいプレゼンテーションをして、「コロナは数カ月で消える」など根拠のない発言を連発したドナルド・トランプ大統領(当時)と対立、「トランプよりもリーダーシップがあって大統領にふさわしい」と言われていた。実際、民主党の一部には「クオモを大統領候補に担ぎ出そう」と画策する動きもあった。

 それがわずか1年で、奈落の底に落ちてしまった。最側近のメリッサ・デローザ秘書官もクオモ知事の1週間前に辞めてしまった。その女性も、高齢者介護施設の死者数を実際より少なく発表していた疑惑について、「当時、トランプ政権から攻撃材料にされることを懸念して、データ開示を遅らせた」と発言した。

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